2009年7月 4日

ジャズ・メッセンジャーズが聴きたくなる

 音楽や絵画を文字で説明するのは難しい。もちろん、音楽を音で、絵画を絵で説明しろ、と言われても更に困るので、文字でいいけれど。
 そんな中、読んでいて、その音楽を聴きたくなる本は、少なくともいい本だと思う。
 『ハード・バップ大学 アート・ブレーキーとジャズ・メッセンジャーズの天才養成講座』(アラン・ゴールドシャー著、川嶋文丸訳、ブルース・インターアクションズ刊)を読んでいると、つぎつぎとジャズ・メッセンジャーズが聴きたくなって困る。本が先に進まないのだ。

続きを読む "ジャズ・メッセンジャーズが聴きたくなる"

2009年7月 3日

銀座の新しいジャズ・カフェ「Blue Eyes」でバーボンをゴクゴク

 東京・銀座に新しいジャズを聞かせるカフェが出来た。6月にオープンしたばかりの「Blue Eyes(ブルー・アイズ)」で、昭和通りに面したビルの地下にある。
 レコードだけでなく、CDもある。大音響を、かしこまって静かに聴く雰囲気ではなく、お酒もあって、楽しめる感じ。

続きを読む "銀座の新しいジャズ・カフェ「Blue Eyes」でバーボンをゴクゴク"

2009年6月28日

ルネ・ラリックの工芸品とおにぎり。生活の記憶と記録

 都内の美術館、博物館をまとめて見ると、何だか繋がりがみえてくることあって楽しい。
Lalique.jpg
 東京・六本木の二つの美術館を見て回り、その足で両国の江戸東京博物館に回った。特定の時代を感じさせる、それらしい物の中に潜む、ちょっとした品に目が留まるのである。

続きを読む "ルネ・ラリックの工芸品とおにぎり。生活の記憶と記録"

2009年6月20日

地元の群馬、野山に囲まれたホールで山中千尋さん

 大好きなピアニスト、山中千尋さんの地元、群馬で開かれたコンサートに、6月14日出かけた。トリオの演奏だけでなく、地元中学校の吹奏楽部との「共演」もあって楽しい日帰り旅行となった。
Pal.jpg
 群馬県みどり市笠懸町にある笠懸野文化ホール・パルで、木々と緑のまぶしい立地。思いきり背伸びをして、深呼吸だ。

続きを読む "地元の群馬、野山に囲まれたホールで山中千尋さん"

2009年6月15日

抜群に面白い二人のライブでブラジリアン

 6月8日、武蔵野市民文化会館小ホールで、山中千尋さんとJoao Donato(ジョアン・ドナート)のライブがあった。パイプオルガンが舞台上に鎮座する格式あるホールだが、「ラテン」な二人によるコンサートは抜群に面白く、楽しかった。
Musashino.jpg
 前日まで開かれていた富士通スペシャル「100 Gold Fingers」の余韻もさめやらぬまま、二人だけがピアノで向かいあう。山中さんのピアニカもあって、とても印象と記憶に残るライブとなった。

続きを読む "抜群に面白い二人のライブでブラジリアン"

2009年6月13日

多彩なピアノを一気に楽しむ 100 Gold Fingers

 今年で11回目となる富士通スペシャル「100 Gold Fingers」の東京公演(6月7日、東京・五反田ゆうぽうとホール)を聴きに行った。「ニューヨークからピアニストが消えた!!」をうたうイベントで毎回10人のピアニストが来日し、共演する。
100Fingers.jpg
 もちろん、お目当ては大好きな山中千尋さんだが、Junior ManceやCedar Walton、Kenny Barronらが眼の前で演奏するのだから、楽しみでないわけがない。

続きを読む "多彩なピアノを一気に楽しむ 100 Gold Fingers"

2009年6月 8日

山中千尋さんのピアノ・デュオを楽しむ

 ちょっと前になるけれど、5月30日、東京・岩本町の東京TUCで開かれた、ピアニスト3人三つどもえ(?)、デュオ演奏を楽しんだ。富士通が協賛し、ニューヨークから10人のピアニストが出演する「100 Gold Fingers」の一環。うち、若手の3人が集まるコンサートだ。
TUCGoldFingers.jpg
 メンバーは、大好きな山中千尋さんとBenny Green、Gerald Claytonの3人で、山中さんとBenny Green、Benny GreenとGerald Clayton、Gerald Claytonと山中さんというそれぞの組み合わせで、計3セットがある。もちろん、3セット通しを予約した。

続きを読む "山中千尋さんのピアノ・デュオを楽しむ"

2009年5月25日

ワインを片手に、渋谷のJZBratで楽しいライブ

 東京・渋谷のJZBratは、素敵なジャズ・クラブである。青山のBlue Noteや丸の内のCotton Clubのように敷居は高くなく、ちょっとユルい雰囲気がいい。オープン8周年を記念したシリーズで、大好きな山中千尋さんのライブが5月24日開かれた。
JZBrat090525b.jpg
 ベースとドラムスのメンバーも新顔。赤ワインを片手にのんびりと2ステージを楽しんだ。

続きを読む "ワインを片手に、渋谷のJZBratで楽しいライブ"

2009年3月30日

お手軽、お気軽に現代美術を六本木で

 国立新美術館で開催中の「アーティスト・ファイル2009 - 現代の作家たち」展を見た。ちょうど、夜通しイベントがあった六本木アートナイトの屋外コンテナによる展示もあり、賑やか。
 これは石川直樹さんの作品。
Ishikawa.jpg
 何とかビエンナーレとか、トリエンナーレと違って、9人の作家だけを紹介しているのでお気軽に楽しめる。

続きを読む "お手軽、お気軽に現代美術を六本木で"

2009年3月22日

バンジョーと山中千尋さんの共演を江戸川で

 3月13日夜、ホワイトデーの前日、江戸川区総合文化センター小ホールで、山中千尋さんのトリオにバンジョーを加えた「カルテット」による演奏会があった。
YamanakaEdogawa.jpg
 こじんまりとしたホールで、ほぼ満席の盛況。新曲2曲も交えて、熱演だ。体調は万全でなかったようだけれど、いつもと一味違った演奏が楽しめた。

続きを読む "バンジョーと山中千尋さんの共演を江戸川で"

2009年3月 8日

日本ゴールドディスク大賞のジャズ・アルバム・オブ・ザ・イヤーに山中千尋さん

 2日の東京国際フォーラム・ホールCで開催された第23回日本ゴールドディスク大賞授賞式に行ってきた。大好きな山中千尋さんが演奏する。まずは何より、おめでとうございます。
AfterHours.jpg
 2008年2月に発売されたアルバム『After Hours』(Universal)が受賞作。ギターの入ったドラムス・レスのトリオで、これまで山中さんとは一味違ったテイストが特徴だ。

続きを読む "日本ゴールドディスク大賞のジャズ・アルバム・オブ・ザ・イヤーに山中千尋さん"

2009年2月26日

近代の超克とポストモダン

 まず最初に断っておかなくてはならないのだが、「近代の超克」は必ずしも、戦争とファシズムのイデオロギーにもなり得なかったことである。

 「近代の超克」は、雑誌「文学界」が1942年9、10月号に掲載したシンポジウムにおいて使われた用語で、何かきちんとした理論構築があるわけでもなく、一種符丁のように使われただけで、内容は無いよう。

続きを読む "近代の超克とポストモダン"

2009年2月25日

空間そして平面それも楽観的に(10)終わりに

 しかし、この流動体は明らかに矛盾と無理が内蔵されている。つまり、きわめて高速度で循環するこの無限ループには、外部が欠けている。そうした矛盾を隠蔽させるために、敢えて「外部」を用意しているといってもよい。そうした内部/外部の対立を壊すには、外部からそれを突くだけではなく、内部において矛盾を炸裂させる戦略があり、それは極めて有効だと言わねばなるまい。そう、この時、こうしたシステムを支えているコンピューターネットワークの内部に侵入し、これを錯乱、無化するこのウイルスは、一種の可能性を秘めていると言えるのではないだろうか。

続きを読む "空間そして平面それも楽観的に(10)終わりに"

2009年2月24日

前橋で、オーケストラをバックに山中千尋さんが熱演

 2月15日、1945年に創設された名門、群馬交響楽団(創設当時は高崎市民オーケストラ)をバックに、大好きなピアニスト、山中千尋さんが、「Rhapsody In Blue」と八木節を熱演した。指揮は、飯守泰次郎さん。
GummaYamanaka.jpg
 群響特別演奏会「巨匠 飯守泰次郎&ジャズ界の妖精 山中千尋 群響 華麗なるセッション」と題されたコンサートで、プログラムは、ドヴォルザークの交響曲第9番ホ短調「新世界より」とガーシュウィンの「パリのアメリカ人」、そして山中さんアレンジのガーシュウィン「ラプソディ・イン・ブルー」である。

続きを読む "前橋で、オーケストラをバックに山中千尋さんが熱演"

2009年2月23日

空間そして平面それも楽観的に(9)ウイルス

 ところが、大きな動きとなりそうなのが「コンピューターウイルス」の問題である。
 自由な情報アクセスがこうしたコンピューターネットワークの利用価値を高め、自由で開かれたコミュニケーションを可能にする。ところが、コンピューターの内部に侵入し、そのプログラムをメチャクチャにする「コンピューターウイルス」は、こうして開かれたネットワークであるが故に、全世界的に波及し、最近アメリカにおいてかなりの被害をもたらした。それへの対抗策として、いくつかの試みがなされているようだが、ここでいちばん注意しなくてならないのは、この開かれたネットワークを逆に閉ざしてしまおうとする動きである。ネットワークの分断された端末は、単なる箱にすぎない。これでは、開かれたコミュニケーション空間としてのメディアテクノロジーを完全に無化する反動的策動といえよう。

続きを読む "空間そして平面それも楽観的に(9)ウイルス"