Kenny BurrelのギターをFive Spot Cafeで楽しむ
Kenny Burrell(1931-)の"At Five Spot Cafe"(Blue Note)を聴き直した。1959年8月25日の録音。

デトロイトで生まれたKenny Burrell(1931-)は、12歳からギターを初め、1951年にDizzy Gillespieとのレコーディングでデビューした。56年にはニューヨークに移り、洗練されたエレガントな演奏で知られている。ジャズギターでは、「歴史上の人物」と思っていたGrant Green(1931-79)と同年生まれということを知って、少々驚き。
聴き直したきっかけは中山康樹『超ブルーノート入門 完結編 4000番台の至福』(集英社新書、2004)を読んでいること。完結編とあるように『超ブルーノート入門 ジャズの究極・1500番台のすすめ』(同、2002)の続編である。1枚1枚のアルバムをそれぞれ2ページで紹介しているが、この紹介が面白い。ブルーノート・レーベルの名プロデューサーAlfred Lionや録音技師Rudy Van Gelderらと演奏するプレーヤーらの人間模様、ドラマに焦点をあてていて、曲目の紹介はほとんどない。が、読み物として十二分に面白い。で、「超解説」なのだそうだ。
その中で、ギター・トリオが珍しかったゆえに、Tina Brooks(ts)やArt Blakey(ds)らの豪華なメンバーを集めて録音された本作をKenny Burrellの「名ライブ盤」と評している。棚からCDを取り出してきた。
久しく聴いていなかったが、ライブの楽しさが伝わってくるアルバムだった。録音の行われたFive Spot Cafeは、は良きジャズクラブの雰囲気を活かし続け、音楽を聴くのが楽しくなる空間だったという。拍手と本人とおぼしきMCで始まるDizzy Gillespie作曲の"Berk's Works"は、Burrellのソロが緊張した終ると、Tina Brooks(1932-1974)のテナー・サックスが確実に音を紡いでいく。Brooksは、この時27歳。Sonny RollinsやJohn Coltraneのコピーだとも言われるが、個人的には大好きである。
続く、ピアノBobby Timmonsを聴いていると、ジャズクラブのリラックスした雰囲気が伝わってくる。3曲目の"Love Man"は、ライナーノーツでJoe Goldbergが、「この録音の時、恋人とFive Spot Cafeに行った人にはぴったり」との旨評した。確かに、こんな
音楽が流れていれば、ついつい肩が寄り添うのではなかろうか。そして、最後の"36-23-36"では、ファンキーでブルージーな演奏もあって、てんこ盛りである。

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