小泉首相の単純さ
小泉首相が「武力によらないイラク復興支援」を求める高校生の書名について、以下のように話したようだ。
小泉純一郎首相は2日、宮崎県の高校3年生が武力に頼らないイラク復興支援を求める5358人の署名を提出したことについて「よくイラクの事情を説明して、なかなか国際政治、複雑だなあという点を、先生がもっと生徒に教えるべきですね」と述べ、教育のあり方に注文をつけた。
イラクへの自衛隊派遣について賛否があることは自明で、先生が生徒に教えれば、生徒たちが「賛成」というのは短絡的だろう。さらに強硬に反対するかもしれないし、5000人を越える書名を集めた高校生たちが、イラク派遣を巡る議論を知らないとは思えない。もちろん、短絡的な小泉首相に何を言っても無駄だろうけれど。
先生が指導すれば子どもが納得するというのは、二つの小泉首相の単純さを含んでいる。
イラク問題に限らず、先生が言えばすべて納得してしまうほど生徒は単純ではなく、友人、テレビ、新聞などさまざまな媒体を経て、本人の意見を持つようになる。生徒は奴隷ではないのだ。内面と思想、信条の自由をもつ個人がどのような意見を持つかは、指導とは無関係である。
二つ目は、先生の指導が必ずしも政府の思い通りになるとは限らないということだ。政府方針を伝達するような時間が授業に取り入れたとしても、それは先生を通じて伝達された「政府の意見」に他ならず、「だからどうした」ということになる。第一、先生の中には政府の方針を是としない人もいるだろう。
いずれにしても、こんな浅薄な首相に送り出される自衛隊員は不幸である。
