コスモ石油の「Voice of the earth 2004」で山中千尋を聴いた
15日夜、東京オペラシティコンサートホールで開かれた「Voice of the earth 2004 Blessing form Nature」というコンサートを聴きに行った。コスモ石油の主催。第2部で山中千尋(p)が同じくピアニストのLaszlo Gardonyと共演するので「何だろう?」と出かけていった。日本画家の平松礼二の春夏秋冬を描いた六曲一双屏風の前で演奏するという。
PAもなく、舞台の上には屏風4点とピアノが2台。各種の箔をあつめて春夏秋冬を表現したようだが、モネなどの印象派の絵をモチーフにしているようだけれど、意味不明だ。ビールメーカーの季節限定商品「秋味」のラベル柄にしかみえない。しかし、演奏は面白かった。
冒頭は「春」をテーマにした演奏で始まる。春の屏風に照明があたる。ピアニスト2人が交互に対話するように展開する。クラシックの現代音楽を聴いているようだが、山中の力強い音が印象的だ。2曲目は、すこしジャズっぽい。ジャズピアニストというのが、山中のほんの一面に過ぎないのではないかという思いが、頭をよぎる。
3曲目が楽しかった。冒頭は、山中が秋の屏風を見つめながら、ほとんど原型をとどめていない童謡「赤とんぼ」の演奏で始まる。途中から二人の連弾となり、山中の新作「Madrigal」とおぼしきフレーズが入って、やっとジャズらしくなり、気分がいい。4曲目は両者とも力任せではないのか! と疑いたくなるほどの熱演だ。しめて45分ほど。
山中は、髪形を変えたのかパーマをかけ、すこし大人びた顔に見えたが、演奏中にみせる共演者との表情のやりとりは変わらない。
ちなみに第1部はバイオリンの吉田直矢とピアノ、パーカッションによるオペラ「カルメン」で、目つきが険しく立って演奏する吉田の動きが激しいのが印象的。しめて60分。結構楽しめた。3人とも若い演奏者で、気軽に楽しめる「音楽」といった雰囲気で、堅苦しいイメージのクラシック音楽ではない。

コメントする