2004年10月12日

ちくま文庫の『内田百間集成』が完結した

 2年間にわたって刊行されていた『内田百間集成』(ちくま文庫)が完結した。最終の第24巻は「百鬼園写真帖」。以前、同名の『百鬼園写真帖』(1984、旺文社)を高松の古本屋で買ったけれど、中身は全然違う新編集だ。
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 実は、全集(福武書店)を持っているので、初めて買った集成シリーズが「写真帖」である。帯にある「写真と云う物は横暴である」の百間のフレーズがよい。「横暴」なキャッチコピーである。
 夏目漱石の重要な系譜を継承した作家だけに、時折、百間が流行ることは、何よりである。
 古い写真、特に記念写真のようなポーズを構える写真では、レンズから意図的に眼をそらしていた百間が、その後、徐々にレンズを恐い目つきでにらみ返すようになり、「恐い写真」が増えている。どうしてかは、分からないが、その境目の時期が分かると、何か分かるかもしれないし、何も分からないかもしれない。

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