2006年4月 1日

山中千尋さんコンピレーション・アルバムは意地悪?

 先日、大好きなピアニスト、山中千尋さんがセレクトしたコンピレーション・アルバム『Universal A Go Go!!』(ユニバーサル)が発売になった。選曲はいわゆる「ジャズ」だけではない15曲。
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 山中さん本人が作ったロボットがジャケット、リーフレットに大活躍(?)。ユニバーサル・レコードのノベルティ時計を解体して、部品にしたようだ。マッチは無用。

 出先のiPodで何度も聴いていたけれど、やっと部屋でゆっくり聴けた。コンピレーション・アルバムというのはあまり買ったことが無いので、急激な曲調の変化に驚くこともある。けれど、新しい発見もあるので、まあいいとして、でも、山中千尋さんは意地悪である。

 山中さんの演奏が聴けるのは、冒頭と最後の2曲。いずれも1分台の短い演奏。「新規録音トラック2曲」というパッケージの宣伝文句は大げさ。でも、1と15を繰り返して聴いてしまうのだ。

 リーフレットの冒頭には、コンピレーションに寄せた短文があり、「ご自身と音楽の境界線を忘れて聴いて下さることを願って」いるとのこと。各曲にも山中さんの短い解説がついている。

 で、興味をもったら、それぞれの「オリジナルも手に取ってみて下さい」と山中さんは言うけれど、結構手に入れるのが難しそうなアルバムも多い。

 それと各曲のデータが演奏者(リーダー名)と曲名しかなく、それがどのアルバムに入っているか探さないと分からない。ちなみに持っているのはアルバムは1枚も無かった。

 収録されているのは以下の通り。

1、Chihiro Yamanaka「The Backstroke Dance」
2、Cannonball Adderlay Quintet「Grand Central」
3、Oscar Perterson Trio「Something's Coming」
4、Art Blakey And The Jazz Messengers「Secret Love」
5、Marc Johnson「Ding - Dong Day」
6、Lester Young Feat. Nat "King" Cole「I've Found A New Baby」
7、Elis Regina「Madalena」
8、Charlie Haden「Tres Palabras(Three Word)」
9、Oscar Peterson Trio And The Singers Unlimited「Sesami Street」
10、Courtney Pine「Zaire」
11、Quincy Jones「Tell Me A Bedtime Story」
12、The Cardigans「Carnival」
13、The Roy Hargrove/Christian McBride/Stephen Scott Trio「Marmaduke」
14、Keith Jarrett「Rainbow」
15、Chihiro Yamanaka「Graceful Ghost」


 1は、久しぶりの新しいオリジナルである。ニューオリンズ風で、「山中節」が嬉しい。が、すぐに終わってしまう。ゆえに、次のアルバムへの期待ばかりが募る。本人の解説によると「次の私のアルバムの小さな予告編にもなっています」とのこと。

 以下の収録されていると推測しているアルバムは、ネットで検索などしただけで、実際に聴き比べたのではなくので、正確ではありません。あしからず。

 2ではCannonball AdderleyとJohn Coltraneの共演。二人の分厚い音色、ピアノのWynton Kellyも素敵。Cannonball Adderley『Adderley And Coltrane』(EmArcy、1959年2月録音)からの収録。3のブラシワークが堪らないピアノ・トリオ。ベースも弾けている。一転、転がるピアノでスタート。カッコいいのである。恐らくOscar Peterson Trio『West Side Story』(Verve、1962年1月録音)の冒頭曲だろう。

 4は、恐らくArt Blakey And The Jazz Messengers『Buttercorn Lady』(Limelight、1966年1月録音)の最後の曲だろう。 5、ちょっと、古き良きアメリカのポピュラーソングを彷彿とさせる。これはこれで好きかもしれない。転調の積み重ねが身体を揺する。Marc Johnson『Sound of Summer Running』(Verve、1997年録音)の収録曲。

 6は、Lester Youngによる4分台の同曲だと『Lester Young -Buddy Rich Trio』(Verve、1946年録音)だろうか? やっぱり「ジャズ」である。7のElis Reginaは、Verve、Universalに何回か同曲を録音しているので、分からない。冒頭の名前は、「ヤマダレナ」だろうか?
 8、Charlie Haden & Gonzalo Rubalcaba『Nocturne』(Verve、2001年4月録音)から。出だしはムード歌謡のようであるが、じっくり聴ける夜の曲。9、Oscar Peterson Trio & The Singers Unlimited『In Tune』(Verve、1971年7月録音)収録である。有名テレビ番組だけれど、ついつい歌詞に聴き入ってしまう。

 10は、Courtney Pine『Within the Realms of Our Dreams』(Antilles、1990年1月録音)収録だろうか? 個人的には後半少々辛い。11は、Quincy Jones『Sounds...And Stuff Like That!!』(A&M、1978年リリース)収録だろう。さらさと聴ける。うーん。

 12は、The Cardigans『Life』(Universal、1995年リリース)だろうか? 一昔前のトレンディ・ドラマの主題歌のようだ。いや逆か。結構気に入ってしまった。出だしのマッチなど効果音。
13は、ちゃんとジャズである。ブッキラボウにも聞こえかねないトランペットがいい。Roy Hargrove/Christian McBride/Stephen Scott Trio『Parker's Mood』(Verve、1995年4月録音)。これは早速買ってこよう。14はうなるKeith Jarrett。以前出たアルバムを纏めた再発のCDだけれども、多分『Silence』(GRP、Impules、1977年9月録音)収録だと思われる。

 15、コンピレーションの最後は、William Bolcomの寂しいメロディー。早く、新作を。しかし、これも短い。

 お花見の日和の東京。禁煙16日目。

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