スポーツクラブで聴く曲を再確認する
禁煙後の肥満を解消すべく8月から通っているスポーツ・クラブに、ちゃんと週1〜2回のペースで通っている。ペダルをこいだり、小走りしたりする時のお供はiPod Shuffle。
お気に入りのアルバムを転送して、ランダムに再生させる。意外な順番や唐突な演奏で、ニヤニヤしている。いつもと違う曲を聴くと、こけそうになったり、変な気分になったりと、困ることが分かる。やはりジャズがいいということに。
さて、先日の夜中、当然のようにヘベレケになって、Macintoshをいじっていた。iTunes StoreでBMGレーベルの作品が買えるようになったというニュースを見た後だ。
いろいろ見ているうちに、BMGとは関係ないけれど、Art Of NoiseとFrankie Goes To Hollywoodを見つけた。懐かしい! ZTTレーベルである。
どちらも高校生の頃、聴いていたいわゆる電子音楽で、ビートの効いたサウンドが嬉しかった。大学に入って、初めて買ったCDが、Frankie Goes To Hollywoodの『Liverpool』だった。3500円(!)。しかし、そのCDを透かしてみたら、蛍光灯がすけてみえる。ちゃんと鳴るのだろうか。
で、酔った勢いで6000円もするArt Of Noiseのセット集『And What Have You Done With My Body, God?』と、1500円でFrankie Goes To Hollywood『Welcome To The Pleasuredome』を買った。
早速、iPod Shuffleに転送し、ペダルを漕いでいた。もともと入れていたHarold Mabernで、彼の個性的なフレーズにノリノリで、嬉しく、ウキウキしていると、続いてFrankie Goes To Hollywoodの「Pleasuredome」が流れる。シャッフルだから仕方ないけれど、何とも運動するスポーツクラブに似付かわしくない、夜の退廃的な雰囲気、それも少々下品な。懐かしいので聞き耳は断つのだけれど、ペダルのリズムが乱れる。
更に、スポーツクラブなどで運動するような、クズのような人間になった気分にもなる。終わってHarold Mabernが鳴り始めてほっとする(iPod Shuffleには、Harold MabernとArt Of Noise、Frankie Goes To Hollywoodしか入っていない)。
さて、この2グループのレコードを出していたのは、イギリスのZTTレーベル。プロデューサーは、トレバー・ホーン(Trevor Horn)で、のちにお騒がせなデュオ、t.A.T.uのプロデューサーと知ってえらく驚いた。
ZTTは「GS」(4号、1986年12月、UPU刊)で、エディターの菅付雅信に「音波のコカコーラ・ボトラーズ」と高く評価される。ポップで毒々しいがゆえに、素晴らしく愛される、というくらいの意味か。「喧騒とスピードと電気の美学」である。
レーベル名は、イタリアで始まった未来派のリーダー、マリネッティの自由詩の爆発音、Zang Tumb Tuumから。最初のグループが、1983年のArt Of Noise『Into Battle With...』。「騒音芸術」で、やはり未来派だ。電子音の洪水に感動したもの。
Art Of Noiseのゲイ二人組、Holly JohnsonとPaul Rutherfordが、次のFrankie Goes To Hollywoodの中心人物である。当時の最先端の電子音楽だった。テーマもセックス、核戦争、快楽と挑戦的でBBCの放送禁止になったり、それを逆手にとって宣伝したりで、数百万枚をイギリスで売上げ、大ヒットだったのである。
しかし、そんな懐かしい音楽がスポーツクラブには合わないことを学ぶ。やはり、ジャズである。

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