コットンクラブでEric Alexanderを聴く
テナー奏者、Eric Alexander(エリック・アレクサンダー)が、カルテットで出演した東京・丸の内「コットンクラブ(Cotton Club)」の最終日14日、セカンド・セットを聴いてきた。
生真面目で、神経質そうな表情を崩さないEricの激しく、適度な太さのテナー音を身体で直接味わっただけでなく、ピアノのDavid Hazeltinの力のこもった演奏が嬉しかったのである。
「コットンクラブ」は、2005年11月にオープンした新しいお店で、今回初めて行った。ネーミングはもちろんニューヨーク・ハーレムのナイトクラブ「Cotton Club」からだ。1920年代のちょっと怪しくてかっこいい、マフィアと禁酒法の時代である。
しかし、ここは「丸の内」。高くなったボックスシート・タイプの席に座るスーツ姿のおじさま方は、ちょっと「怪しい」かもしれないけれど、マフィアの相談ではないだろう。男女、グループ客も多く、ほぼ満席だ。ジャズ評論家の岩浪洋三さんの姿も見えた。
受付で番号札を貰ってホワイエで待つ。ホール内は禁煙だが、ホワイエは灰皿がある。禁煙して1年、前だったらガンガン吸いだめしたであろう場所だ。
少し遅れて、20時40分ごろ、会場に案内される。天井は高、中央の舞台を客席が囲む。最前列に案内される。店の雰囲気は大阪のBlue Noteに似ているだろうか。
ジャック・ダニエルのデキャンタ(250ml、3500円)と生ハム(1600円)を頼む。少々高いが、ボトルでないので飲み切れる量で嬉しい。ぐびぐび。
ちなみにテーブル席のミュージック・チャージは6500円。
メンバーは、Eric Alexander(ts)のほか、David Hazeltin(p)、John Webber(b)、Joe Farnsworth(ds)だ。
「最後で、良いセットにするよ」。Ericがアナウンスすると、演奏がはじまる。テナー、ピアノ、ベース、ドラムスとソロを回して、ライブ開始の「ご挨拶」だ。身体が動く、止めても、どこかが動く。
4人はスーツで、John WebberとJoe Farnsworthの二人はネクタイも。高級クラブなのである、ここは。
やっぱりEricのスピード感がたまらない。そして、David Hazeltin自身が、大きくてがっちりした体格なのに驚いた。ピアノの椅子から転がり落ちそうだ。
ジャケットの写真では大柄なものの長身でスマートに見えたのだが。口で歌いながら、高音を転がす姿もいい。彼のピアノはもっと抒情的な印象だったけれど結構激しく、たたくもの。とは言え、風邪気味なのか時折ちり紙で鼻をかんでいる。
バラードではEricの太い温かい歌心も満喫。最後はスターウォーズである。もちろん、ドラムスも楽しめた。床に置いた袋から、スティックを取り換えながら、どんどん叩きまくる。腹に響いて、アルコールの分解が促進される。
アンコールを入れて7曲を演奏し、終了は23時で、ほぼ1時間半のステージだった。
店内の雰囲気や内装、什器は、やはり高級店。店員の対応もしっかりしている。大人のお店といった感じ。個人的には渋谷のJZBratくらいがちょうどいいけれど。そういえば、同名の高田馬場のお店も今度行ってみようかと思う。

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