2007年3月 5日

店頭で睨まれ、手に取ったイタリア人女性ピアニスト

 4分割された顔写真のジャケットがこちらを睨む。怖い。「買いな!」と低い声で脅されたような気分でレジへ。よく見ると、ピアノ・トリオのようだ。Simona Premazzi『Looking For An Exit』(PRE)だ。
Premazzi.jpg
 で、早速聴いてみる。いい。ガンガン、攻めてくる。カッコいいのである。

 Simona Premazzi(シモーナ・プレマッツイ?)さんは、イタリア・ミラノで育ち、2004年からニューヨークに本拠を移したピアニスト。

 知らない人のCDを買う時、結局参考になるのはジャケットだ。選曲やメンバーより大事だと思う。それらは、まぁ言い訳材料にはなるけれど、ジャケットだけは言い訳にならないし、アタリの時は堂々主張すればいい。

 で、こわい女性。その時、新宿のディスクユニオンでは買うしか選択肢はなかった。

 本作は初のリーダーアルバムのようで、メンバーはJoe Sanders(b)、Ari Hoenig(ds)で、収録曲は以下の通り。

1、Smokersion
2、Autumn Leaves
3、Four O'Clock
4、Just One Of Those Things
5、Ale's Dog
6、B. R. A. D.
7、Prayer For Robert
8、Junkie Paper Dragon
9、But Not For Me
10、Looking For An Exit

2、4、9以外はオリジナルだ。

 最初の1から、耳がついつい引き込まれていく。2もかっこいい。「枯葉」がここまで来るですか。夜の都会。ドラムスのバックもキリリと決まる。3は、ピアノのエフェクトが印象的。けだるい。身体が重くなる朝の4時。ベースもいいし、「シャーン」とドラムスも。

 4は、コール・ポーターのスタンダード。緩急がぐっと来る。5では、前へ駆け抜けていく。疾走するのだ。6では、ブラシ・ワークの上をピアノがゆったりと、くっきり辿る。説得力のあるピアノ・フレーズに頭が動く7。8は、ドラマチックな展開。愛と憎しみは夜を駆け抜けるのだ。美味しいものはそこにあるのだ。落ち着いて9。軽やかに流れていく。印象的なフレーズがきちんと刻まれる。10、内省的な出だしかと思えば、繰り返しの中から繰り返される短いフレーズが心地よい。

 いやいや、結構楽しめて、時折手を伸ばしたくなりそうなアルバムだ。

 さて、

 ニューヨークのイタリア人女性
 ニューヨークのフランス人女性
 ニューヨークのドイツ人女性
 ニューヨークのイギリス女性
 ニューヨークのチェコ人女性
 ニューヨークの日本人女性

 の誰が印象的かは、よく分からないけれど、

 東京のイタリア人女性
 東京のフランス人女性
 東京のドイツ人女性
 東京のイギリス女性
 東京のチェコ人女性
 東京の日本人女性

 となると、どれでもよくなってしまうような気がして、やはりニューヨークは特殊なのだと実感。

 暖かくなって、部屋でCDを聴くにはちょうどいい気温。たまったCDを徐々に聴き始める。

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