2007年4月30日

ポーランドのジャズで、ドラマを見る

 ホームでiPodをいじっていた。「?、どんなのだっけ?」とボタンを押したのが、Herdzin Bogdanowicz Biskupski 『Seriale Seriale』(Confiteor)。ポーランドのピアノ・トリオで、ストリングス入り。
HerdinBogdanowiczBiskupskiSeriale.jpg
 確か、新宿のディスク・ユニオンで、ちょっと前に買ったのだと思うけれど、あまり印象に残っていなかった。が、聴いてびっくり。映画を見ているかのような「音世界」が繰り広げられ、ドラマの場面が眼前に浮かんでくるのである。

 メンバーは、Krzysztof Herdzin(p)、Mariusz Bogdanowicz(b)、Piotr Biskupski(ds)にバイオリン4人とビオラとチェロのストリングス。

 収録曲は以下の通り。
1、Wojna Domowa
2、Polskie Drogi
3、Uciekaj moje serce
4、Czterdziesci lat minelo
5、Czterej Pancerni
6、07 Zglos sie
7、Lalka
8、Chlopi

 (不勉強なので、ポーランドの特殊文字をアルファベット表記に変換するルールが分からないので、見た目からそれらしいアルファベットで替えている、ごめんなさい。)


 軽快で親しみやすいメロディーの1から始まる。クッキリとしたピアノが印象的。2では一転して、ストリングスが幻想的な雰囲気を醸し出す。
 3でもストリングスとのハーモニーがご機嫌で、まるでドラマを見ているようだ。4は、かわいいというのだろうか、さわやかかな5月にぴったり。
 5は、本当の映画音楽のようにスタート。ドラムスが遠くから近づいてくる。盛り上がってくると、ピアノが迫り来る。サスペンス映画だろうか、展開が文字通りドラマになっている。いいなあ。
 6は静かで内省的な悲しいお話。7は謎が謎を呼ぶ奥深いサスペンス。8はアルバムを締めくくるようにクールに終わる。

 一歩間違えば、本物の映画のサウンド・トラックのようだけれど、即興とインタープレイや、サウンドだけでない、ジャズの豊かさを再認識できた。
 家に帰って、ラックからCDを取り出して、大音量で聴いたのは言うまでも無い。ご機嫌にピアノが鳴っている。よし、である。

 そして、小説は読むけれど、テレビも映画も見ないので、言葉はないけれど、演奏から聴こえて、見えてくる「ドラマ」が新鮮。ポーランドは奥が深い。また機会があれば行ってみたい。

 さて、ポーランドのジャズといえば、オラシオさんが有名。「ジャズ批評」(2006.9、133号)では、Krzysztof Herdzin(p)を「磨かれた世代(polished generation)」を代表するピアニストとして、本盤を「トラッドタッチの美盤」としている。
 ちなみに「磨かれた」は、ポーランドの「Polish」と磨くを意味する「polish」を掛け合わせている。

 しかし、よく本盤を買ったものだと思う。もちろん、初めて買うアーチストで、ジャケットは水面に沈みかけた梯子(?、木の橋?)である。更にあまり好きでないストリングス入り。
 「ジャケ買い」ではない。どちらかというと、「ジャケ不買」になりそうなところ。よほど店頭のPOPが魅力的なフレーズを記していたのだろう。

 先日発売になった「ジャズ批評」(2007.5、137号)では、特集の「わたしのジャケ買いコレクション」に投稿した。初めて買う時は、いずれにしても、悩みながらも楽しいもの。

 昨日今日と、穏やかな天気の連休。明日、明後日は仕事である。やれやれ。

トラックバックURL

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.kenyama.net/mt-tb.cgi/348

トラックバック

» SERIALE SERIALE/HERDZIN,BOGDANOWICZ,BISKUPSKI from オラシオ主催万国音楽博覧会
(CONFITEOR 001) ポーランドジャズシーンのこれからを牽引していくべき存在、若手の天才ピアニスト、クシシュトフ・ヘルヂンが本作にも参加し... 続きを読む

» 中古アルバムを買う方法 seriale seroale / Krzysztof Herdzin from JAZZ最中
本日は大変ショックなニュースが流れました。 いくつも、いくつも、いくつも知らされる、理不尽な死が重ねられました。 マイケル、アリスにたいして謹んで哀悼の意... 続きを読む

コメントする


画像の中に見える文字を入力してください。