村上春樹のブランド力
「あ」きれるほど、クダラナイ本である。「い」い加減にしてください、といったところ。「う」れしい村上春樹さんの新刊『村上かるた うさぎおいしーフランス人』(安西水丸・絵、文藝春秋)だ。「え」え、読みました。「お」もわず歌いながら読んでしまいそう。
「か」すかな声で、「うさぎおーいしー」。「き」にしない、気にしない。「く」やしいけれど、面白く読んだ。「け」ど、それだけ。「こ」うも素敵な本は、読んで頂くしかない。
「さ」て、「し」かし、彼の「姿勢」に、激しい反感を抱く人もひるだろう。
「す」べからく、駄洒落はいい加減にしてください、と怒ったりするのは野暮である。「せ」いも尽きたので「せ」で終わり。「そ」れで、どうした!
本書は、50音のカルタの形にあわせ、小話を、安西水丸さんのイラストをまじえて「笑う」本である。
「あ」から「わ」までの各1篇づつの正編と、それぞれ1〜3篇ある続編で構成されている。例えば、「ほ」の正編は「ホットケーキのおかわりも三度まで」で、続編は「ほんとに、豹柄でいいんですね」、「奔放、初公開だぞ。ほら」、「ボルシチ捕物帖、市中引き回し」の3篇が続く。
確かに、以前も『またたび浴びたタマ』という回文かるた集が、同じく文藝春秋から出ている。
ブランド力である。「村上春樹」ということで、本になり、読まれ、笑われ、書き込まれる。はやく次の長編に取り掛かってください。
