2008年6月22日

ジャズは「枯葉」だ(?)、ジャズ・ドリル第3弾

 6月15日、東京・吉祥寺のジャズ喫茶「メグ」で、山中千尋さんの「ジャズ・ドリル」が開かれた。2006年1月07年10月に続く第3弾。
 前回から評論家の岩浪洋三さんと店主の寺島靖国さんとの「鼎談」形式になったけれど、今回は両人が遅刻したため、山中さんのiPodからいくつもの曲を聴き、それに山中さんがコメントする「ドリル」から始まり、本来の趣旨に帰った感じ。

 開場前から行列ができる。2階の「メグ」前から階段下まで、20人くらいだろうか。チャージの2500円を払い、18時35分の開場とともに席に座る。折角なので、バーボンをボトルで頼む。3700円。濃い水割りがお腹に染みる。
 すでに心地よくなった定時の19時を30分を過ぎたころ、スーツ姿の山中さんが登場。「ジャズ・ドリル」の先生に相応しい格好だが、岩浪、
寺島両氏がいないことに納得のいかない表情。

 ジャズ喫茶が日本特有のもので、「本当のジャズ喫茶であるニューヨークのビレッジ・ヴァンガードに是非」と、すすめれられてもそうそう行けないのが残念だ。メグに、Elmo Hopeがないことにも驚く。

 高級スピーカー「アヴァンギャルド」につないだiPodから披露されたのは、「ジャズ喫茶臭い、ピアノ・トリオの超有名盤」ということでBobby Timmonsの「Moanin'」だ。ベースが間違っていたり、ピアノを重ねていたり、ビバップと違うなどの解説が加えられる。

 続いて、「スイングのちょっと古いピアノ」ということでBenny Goodman楽団が流れる。「装飾音が少ない」。山中さんがピアノの上に置いたグラスの飲み物はウイスキーだろうか。

 「まとわりつく静電気のような」ジャズ・ヴォーカルを聴いたり、E.S.T.を聴いたり、Brad Mehldauの魅力について語ったり、ジルベルトについてだべったり、イギリスのイミグレーションについて苦言を述べたりしているうちに20時42分。
 岩浪さんが登場だ。「流石、ジャズおたくの岩浪さん」と、山中さんとのゆるいトークが始まる。続いて、寺島さんも登場し、店名の「メグ」は、娘さんの名前に由来することが明かされ、「親ばか」と評される。
 Lester Youngの縦横無尽な演奏を聴くうちに、21時15分。30分の休憩だ。ボトルは空寸前で、大変心地よい。

 休憩後は、岩浪さんの新刊『これがジャズ史だ〜その嘘と真実〜』で指摘されたジャズとユダヤ人から始まる。山中さんが所属していた女性ビッグ・バンド「DIVA」のマネージャはユダヤ人だったそうだ。演奏できる人とできない人、ひがみだったり、ちがったり、などなど3人の鼎談はとめどなく続く。

 そこで寺島さんの名言が登場した。「ジャズは枯葉だ」。寺島さんのプロデュースしたCDに収録された「Autumn Leaves(枯葉)」がきっかけだ。「アドリブより、テーマをテーマとしてきちんと」という趣旨だと思うけれど、徐々にアルコールで満たされた脳細胞からは記憶が失われていく。23時ごろ、お開き。さらに夜は更けていく。

 翌日、山中さんがドリルで触れていたE.S.T.のEsbjörn Svenssonさんの訃報が届いた。スキューバダイビング中の事故だという。部屋に1枚だけあったE.S.T.のアルバム『Viaticum』を聞き返したところ。

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