空間そして平面それも楽観的に(10)終わりに
しかし、この流動体は明らかに矛盾と無理が内蔵されている。つまり、きわめて高速度で循環するこの無限ループには、外部が欠けている。そうした矛盾を隠蔽させるために、敢えて「外部」を用意しているといってもよい。そうした内部/外部の対立を壊すには、外部からそれを突くだけではなく、内部において矛盾を炸裂させる戦略があり、それは極めて有効だと言わねばなるまい。そう、この時、こうしたシステムを支えているコンピューターネットワークの内部に侵入し、これを錯乱、無化するこのウイルスは、一種の可能性を秘めていると言えるのではないだろうか。
今は、狭い袋小路にいるのかもしれない。だが、そうであるが故に、あらゆる可能性に賭けてみる必要があるに違いない。大きな危険を伴うテクノロジー。しかし、これを避けて通ることは、逃走にすぎない。新たなる闘争のためにも、果敢に駆け抜けていくこと。速度を持って。ユートピアなき今、最新のメディアツールを持ちながら、荒野を、砂漠を、平原を。

コメントする