2009年9月 1日

伝統あるジャズフェスティバルで山中千尋さん

 1929年に建てられた歴史的建造物、東京の日比谷公会堂。8月29日に開かれた伝統ある「第41回サマージャズフェスティバル」に行ってきた。山中千尋さんが出演するのである。
Hibiya.jpg
 今年は2日間開催になり、新進気鋭のミュージシャンによる「ジャズ・レボリューション」の一環。山中さんらしい舞台で、トリオの演奏を楽しんだ。

 2000人以上の客席をもつ大ホールで、内装も重々しい。戦前の政治討論会にふさわしそう。ロビーは狭いけれど、400円でビールもあって、安心。椅子は小さくて固い。

 昼過ぎからの開演だったが、山中さんの登場は午後6時以降のようなので、のんびり出かける。女性サックス4人や片岡雄三(tb)カルテット+市原ひかりさんらの演奏を聞いて過ごす。
 さて、日本音楽家協会という社団法人が主催のためか、何となく、もぎり、受付、案内が、ゆるい感じがいい。演奏中に入場したためか、出演者もロビーをうろうろ。例えば、日野賢二さんがデジカメをもって歩いている。のんびりムードで、「ジャズ・フェス」らしい雰囲気だ。

 18時半過ぎ、前の舞台が終了した幕間、司会者が、山中千尋トリオのメンバーの紹介を始める。井上陽介さん(b)、江藤良人さん(ds)である。
 山中さんについては、天は二物を与えた才媛、日本での活躍、ニューヨーク、ユニバーサルへの移籍などなどの紹介が。その後、9月3、4日の東京・六本木のビルボードの告知(大手町と間違えていたが)、そして、10月7日発売予定の新アルバム『Running Wild』が発表される。ベニー・グッドマンへのトリビュートである。

 18時50分、予告のベルが鳴る。わくわく。53分、幕が開く。白に黒い水玉のワンピースで、とてもきれい。

 まずは司会者の紹介とおり、「Satin Doll」で始まる。優しいフレーズが耳に印象的だ。ところが、あっと言う間に「Living Without Friday」に方針変更。飛ばす、飛ばす。中腰で、肘と手で鍵盤を叩き付けるようだ。ドラムスのソロも印象的だ。
 「途中で、Satin Dollをやめたのは、他の人のCDで聴いた方がいいから」とのこと。最後まで聴きたかったけれど、いつか演奏してくれることを楽しみにしていよう。
 続いて、スタンダード「Take Five」、ベースが気持ちよく、ピアノ・ソロもフレーズが楽しく、ニコニコである。
 3曲目は、新しいアルバム『Running Wild』から。ただし、アルバムではクラリネットやビブラフォンなどの複数パートで組み立てられていた部分を一人で演奏するのと、初めて大きなホールで演奏するため「失敗したら、途中でやめる」と宣言して、演奏開始。
 メロディーが始まり、新しいアルバムへの期待を高めていると、「ゲゲゲの鬼太郎」のテーマが聞こえてくる。鬼太郎から軌道を修正して、無事演奏終了。演奏を止めることなく、ピアノ・ソロを披露し、会場を沸かせ、楽しませる山中さんは流石である。武蔵野市民文化会館小ホールでのJoao Donato(ジョアン・ドナート)とのライブのように、山中さんにしかできないすばらしい舞台だった。
 「CDは、もっといいです。聴いてくださいでも、鬼太郎のテーマは入っていません。」と。山中ワールド炸裂である。

 最後は「Antonio's Joke」と「Yagibushi」のメドレーだ。ベース・ソロがいい。みつめる山中さんの笑顔が素敵。心地よいアレンジでそのまま「Yagibushi」へ。時々顔を出す凝ったリズム、演奏にうなずきながら、低音を楽しむ。19時45分、演奏終了。手のぬいぐるみはお守りだろうか。

 終了後のサイン会も大盛況で、僕の8月は終わり。つぎは、9月3、4日のビルボード・ライブ。バンジョーの有田純弘(g、banjo)さんの出演もあって、とても楽しみ。お酒もたくさん飲める。飲んでいいかどうかは別問題。
 新アルバムも発売され、うれしい秋が始まる。

トラックバックURL

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.kenyama.net/mt-tb.cgi/441

コメントする


画像の中に見える文字を入力してください。