2010年6月13日

格安CDで、Tal Farlowのギターを初めて聴く

 このところよく見かけるCDの廉価版が店頭に並ぶ。千円とかだから、新譜の顧客だけでなく、中古マーケットも奪い、破壊しそうな価格だ。
TalFarlow.jpg
 そのうちの1枚、Tal Farlow Quartetの『Tal Farlow Quartet』(Blue Note)を買ってきた。二人のギターとベース、ドラムスのカルテットだ。ちなみにリーダーはギタリスト。

 CDが売れない。大手のHMV渋谷店が、8月中旬、閉店するとのこと。HMVのフラッグ・シップ店で、「センター街」の賑わいの中心だった。最近は、徐々に占拠するフロアの数が減り、何となく客数も減っていたとは思っていたけれど、ついに来るときが来た。愛用し、数多くのCDを買ったお店で、確かにこの1〜2年は足が遠のいていたので、申し訳ない気持ちで一杯である。

 しかし、安いのでついつい購入のハードルが低くなる。で、楽しい出会いがあるというものだ。で、これが楽しい1枚だった。

 さて、本作のメンバーは以下の通り。

Tal Farlow(g)
Don Arnone(g)
Clyde Lombardi(b)
Joe Morello(ds)

 ギターが二人というのが面白く、どっちが誰とかも含めて楽しく聴けた。

 収録曲は以下の通り。
1、Lover
2、Flamingo
3、Splash
4、Rock 'N' Rye
5、All Through The Night
6、Tina

 3、4、6がTalのオリジナルだ。

 録音は1954年だから60年近く前の「音楽」。それが今、パソコンで、iPodで聴ける便利さと自由を享受しているけれど、その便利さと廉価性が、これからの音楽を作っていくための、経済的基盤を壊しているとしたら、困りもの。

 夏目漱石やカフカ、スピノザや村上春樹が数百円の文庫本で読める中、新しい作家は、まず千数百円の単行本で勝負するするという意味では、音楽とは言え、価格の不利性は当たり前の情景ではある。

 ギタリスト、布川俊樹さんの『ジャズの壁を超える100のアイディア』(シンコー・ミュージック)を読んでいて、ジャズが「絶滅危惧種」やもしれぬという現状に、やれやれである。

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