2011年10月24日

山中千尋さんの新アルバム・リリースパーティが東京コットンクラブで

 9月23日、24日の両日、東京・丸の内のコットンクラブで、山中千尋さんの新アルバム『Reminiscence』の発売を記念したリリース・パーティが開かれた。
ReleaseParty.jpg
 アルバム収録曲だけを演奏する今までにない構成で、山中さんの歌声も披露され、新しい魅力が一杯のライブだった。

 急に涼しくなった初秋の東京駅。赤レンガの駅舎の復元が進む。特徴的な屋根の一部が外からも見える。
 コットンクラブは、8月の稲垣潤一さんとのコラボレーション・ライブ以来となる。山中さんのトリオでの演奏は、3月の東日本大震災直後のライブがキャンセルされていただけに、復活ライブである。

 開場の1時間近く前から行列ができ、ワクワクする「待望感」がつのる。受付を済ませ、会場に入ると、ゆったりと高級感溢れる空間が広がる。赤ワインをいただく。ソムリエのムッシュがいて、好みのワインを勧めてくれる。

 両日ともメンバーは、ピアノの山中千尋さんのほか、東保光(b)、岡田佳大(ds)。演奏したのは以下の通り。いずれも新アルバム『Reminiscence』の収録曲だ。

【23日 ファースト】
1、La Samba des Prophets
2、She Did It Again
3、You've Got A Friend / Central Park West
4、Dead Meat
5、Ele E Ela
6、This Masquerade
7、Close To You
8、Soul Seachin'
9、Can't Take My Eyes Off Of You
(アンコール)
10、Rain, Rain And Rain

【23日 セカンド】
11、La Samba des Prophets
12、You've Got A Friend / Central Park West
13、She Did It Again
14、Dead Meat
15、Ele E Ela
16、This Masquerade
17、Close To You
18、Soul Seachin'
19、Can't Take My Eyes Off Of You
(アンコール)
20、Rain, Rain And Rain

【24日 ファースト】
21、La Samba des Prophets
22、You've Got A Friend / Central Park West
23、She Did It Again
24、Dead Meat
25、Ele E Ela
26、This Masquerade
27、Close To You
28、Can't Take My Eyes Off Of You
(アンコール)
29、Rain, Rain And Rain

【24日 セカンド】
30、Soul Seachin'
31、La Samba des Prophets
32、You've Got A Friend / Central Park West
33、She Did It Again
34、Ele E Ela
35、Dead Meat
36、This Masquerade
37、Can't Take My Eyes Off Of You
(アンコール)
38、Rain, Rain And Rain


(23日ファースト)

 定刻の17時、会場が暗くなり、3人が登場。山中さんはきらめくドレス、今日も素敵である。
 1のメロディが楽しく、ベース・ソロがくっきり迫ってくる。ピアノ・ソロも軽快でラテンでGO! である。つづく2はペトルチアーニの曲で、ピアノとベースのプレイが心地良い。響いて、空間を刻むのだ。ベースも良い味を出し、ピアノ・ソロはノリノリ。すごい山中思い(重い)節といわんばかりに激しく燃える。

 今日の演奏について、「新しいアルバムの収録曲を全曲弾きたいのですが、時間が押してしまいそうです」。『Reminiscence』の意味について、今年あったことを「記憶にとどめておきたい」からだと。

 3は、2曲のメドレーである。アルバムに収録されているパーディとは違って、岡田さんはブラシで、リズムを浮かび上がらせる。ベース・ソロとピアノ・ソロも力が入る。4は、すでに進化している。テーマが浮き上がり、ベース・ソロが音色を刻む。力強いピアノはご機嫌である。「東京ラブストーリー」のテーマ(?)もいいね。

 5は、とてもかわいらしい曲。ピアノからドラムスに引き継がれて、のりのりである。6のテーマは、ドラムスが支える。ベース・ソロはコンパクトにインパクトを与える。低音が心地よいピアノ・ソロにうっとり。アルバムに収録されている演奏は「ひらひら、蝶のようなテイク」とのこと。

 7では3人の「歌声」が楽しめた。山中さんが歌うのは、初めてだと思う。ヴォーカル用のマイクもセットされているのであった。
 気持ちよりピアノ・ソロで、賑やかで、激しくなる。バカラックの「Close To You」とは違って、嬉しい。岡田さんがラップし、山中さんがハミングする。東保さんも歌う。

 8も盛り上がって、好きな曲である。9はノリノリ、アレンジ自在。刻んで、はやし立て、嬉しいメロディーがご機嫌である。グイグイと引っ張られそうだ。ピアノ・ソロが可愛いのも素敵。

 18時15分、一旦終了。アンコールは、オリジナル曲。カジュアルにスタートし、カッコいい、賑やかな3人。何が何だか、といった感じで18時23分、終了。

 満席のクラブの見て、皆が山中さんの演奏に見入って、聴き入っている。デビュー10周年ということだけれど、20年、30年と支え続けたいと思いながら、赤ワインのボトルは空になるのであった。

 10月19日には、ニューヨークのジャズ・クラブ「Iridium」で収録した『Live In New York』が発売されるという。楽しみである。

 入れ替え制なので、一旦外に出る。と言っても、会計の後、受付に直行するだけ。

(23日のセカンド)

 ファースト・セットは、もともと「追加公演」で、今日のメインはセカンド・セット。新アルバムのリリースパーティという位置づけ。特に、このセカンドは、ユニバーサルのサイトからライブのチケット付きCDなどを購入した人だけが参加している。

 開演時間の20時ちょうどに3人が登場。今日も可愛い山中さんである。

 11は、サンバ、サンバ、サンバである。ピアノ・ソロは転がり、出だしからウキウキだ。12はベースとピアノのソロが切なく響く。情念とフレーズが嬉しい。13はとても速い。ピアノとドラムスにベースが必死についていく。そして、力のこもったベース・ソロを披露してくれる。激しく巻き返して、テーマを押し進め、ぐるぐるしそうだ。

 実物がジャケットの写真と違って、演奏もCDと違ってごめんなさい、ということだけれど、実物はもっと綺麗だし、CDの上品な演奏も、ライブの情熱的な演奏もどちらも大好きである。

 「(澤野工房で)CDを発売して以来、10周年で、しぶとく出してきました。皆様のおかげです」とのこと。間違っていようが、何だろうが、11枚のアルバムはどれも素敵である。これからも、楽しみにしています。

 14は、しっとりと、しかし、せかすようにピアノが展開する。ベースがソロで訴えかけ、ピアノが締める。明るい楽しいテーマの15は、私のお気に入り。16のメロディーに対して、ベースが受けて立つ。この曲は、Larry Grenadier(b)が、「やろうぜ!」というので、「やってしまった曲」で、収録されたという。「色っぽいテイク」。

 17は、ポップなメロディーが嬉しく、ノリノリで身体が動き出す。酔って身体が動いているわけではない。3人はマイクに向かって、歌い始める。岡田さんの囀りが素敵。Horace Silverの18は、3人が取っ組みあう感じだ。深いサウンドが生まれる。楽しい19が終わって、21時18分。

 10月19日にDVD『Live In New York』が発売されることが告知されて、前半終了。アンコールの20は、アルバムとも違ったアレンジで、ピアノとベースのやり取りが都会的である。激しいテーマになって、終了。21時半。サイン会があって、夜は終わらないのだ。

(24日のファースト)

 昨日に引き続き、開場前に並ぶ。

 ステージを前に、まずは赤ワインをいただく。ここは、ソムリエのムッシュがいるので、ワインを堪能できるのでご機嫌である。

 定刻17時、3人が登場。山中さんのワンピースは輝いている。

 今日も、サンバからスタート。21は、ピアノの右手が印象的で、力強いベース・ソロが続く。二人を見つめる山中さんの笑顔が素敵である。だのに、ソロは激しく、熱演を披露してくれる。22は、一転してしっとりと始まり、ベース・ソロもどっしり。ニューヨークでは、日本人だというだけで震災の心配してくれることと、セントラル・パークの風景を重ねた作品だという。

 23は、楽しいテーマに心もウキウキ。渾身のベース・ソロがいい。低音のピアノが素晴らしく、激しくエキサイトするのだ。原曲のテンポは遅いとのこと。技巧的な曲で、ベース・ラインが聞きものだ。24はイントロから、せいので3人がスタートする。テーマについて、ベース・ソロがあり、転がり跳ねるピアノを堪能する。

 25は、フレンチ・ポップな感じのボサノヴァで、「可愛らしいメロディ」とのこと。山中さんと東保さんが歌い、ピアノ・ソロが熱い。26では、くっきりとしたメロディがいいし、ベースが、ソロで更に歌い上げる。ピアノがいいのは、もちろんだ。27も、ノリノリで激しくピアノが突き進む。ドラムスが響いて、気持ち良いのだ。英語で岡田さんも歌うのである。ワインも進むというものだ。二人のハミングもあって、あれっと終了。28は、君の瞳どころが、山中さんの瞳に歌いたくなりそうだ。踊りたくもなる。ピアノのくり出す音の肌触りが心地よい。18時12分、一旦終了。

 アンコールは、オリジナル曲で、岡田さんが、Excuse meやら、Ladies and gentlemanなど、英語をささやく。山中さんは、スピード、激しく、ガンガン、ゴーである。すごい進化する「Rain, Rain And Rain」であった。18時21分、終了。ジャズ評論家の小川隆夫さんがいらしていた。


(24日のセカンド)

 入れ替え制なので、一旦外に出る。受付はすでに大賑わいだ。昨日、今日とずっと満員で、大盛況である。山中さんの音楽を聴きたいという人がこんなにたくさん集まる。ずっと応援してきて、嬉しくなる。15年、20年と、これからもずっと応援します。

 さて、赤ワインを更にいただきながら、開演を待つ。

 開演の20時、3人が登場。看視(レコード会社?)がいなくなったので、ゆるく行きますとのこと。事前に、ユニバーサルのサイトで募集した、リクエストの第1位は、「Can't Take My Eyes Off Of You」だったとのこと。連日、演奏していくれている。少ない票だが、「戦場のメリークリスマス」、「枯葉」、「ピンクパンサーのテーマ」、「きらきら星」などのリクエストもあったらしい。

 最初の30から飛ばす、飛ばす。最終日の最後のセットとは言え、大丈夫だろうか。31でも、ご機嫌で3人が一体となって、飛び出ていく。32では、しっとりテーマを聞かせ、ベース・ソロにはいる。情念のピアノソロもいい。33も、転がり踊るピアノ・ソロが聴きもの。34を聴いているうちに「多幸感」に包まれるようになる。またまた、歌も登場し、嬉しくてたまらない。山中さんと岡田さんの二声に支えられ、東保さんがベース・ソロを披露。35も、ノリノリで、ドラムスもご機嫌なサウンドをガンガンとたたき出す。大人のメロディーに聴こえる36では、ピアノ・ソロをじんみり、楽しく聴く。37では、ペダルを聞かせたテーマに続いて、グルングルンとピアノ・ソロが舞い上がって、終了。21時10分。

 アンコールは38である。今回のライブについて、「(アルバム曲を全部やる)例外的なイベント」と話す山中さん。10月19日発売のDVDの告知と、10月20日からのイタリア・ツアーの告知が。イタリアには行きたいけれどね。

 岡田さんが歌って、イントロが始まって、うっとり、陶酔。ベースも楽しく本日終了。21時23分。

 山中さん、2日間、お疲れさまでした。

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